吉本ばなな 「キッチン」

吉本ばななのデビュー作。

1988年に出版(僕が生まれる前!)され、1989年のベストセラー総合2位に輝きました。

ちなみに1位も吉本ばななで「TSUGUMI」でした。

「キッチン」は短編集で「キッチン」、「満月 キッチン2」、「ムーンライト・シャドウ」の3作が収録されています。

「キッチン」

あらすじ

桜井みかげは早くに両親を亡くし、祖母と二人で暮らしていた。

しかしその祖母も死んだ。

葬式、引っ越しの準備と現実は否応にも進んでいく。

すると、祖母の行きつけの花屋でアルバイトをしていた青年、田辺雄一が突然現れた。

「―――母親と相談したんだけど、しばらくうちに来ませんか。」

「え?」

私は言った。

「とにかく今晩、七時にうちに来て下さい。これ、地図。」

その日からみかげと雄一、雄一の母親えり子の奇妙な同居生活が始まった。

台所がこの世で一番好きなみかげ。

大好きな台所へ続くソファーで眠り、雄一とえり子と心を通わせ、みかげは少しずつ前を向き始める。

感想

死を身近な存在として捉えながら、生きることの暖かさを感じることのできる小説です。

悲しくて暗い闇に包まれているのに心が温まるのはなぜでしょうか。

吉本ばななは「死」というテーマについて書くことが多いですが、それが負の現象だけではないと思い知らされます。

なぜなら人はいつか必ず死ぬから。

そこからどのように立ち直るのか、どのように前を向き始めるのか、最初の一歩を踏み出すきっかけは日常に転がっていることに気付かせてくれます。

―――私は知る。楽しかった時間の輝く結晶が、記憶の底の深い眠りから突然覚めて、今、私たちを押した。新しい風のひと吹きのように、私の心に香り高いあの日々の空気がよみがえって息づく。

今回あらすじを書くのに少し苦労しました。

というのも、この小説の一つ重要なスパイスとなる事実を書いていません。

また、「満月 キッチン2」のあらすじも、少しでもネタバレをしたくないので書きませんでした。

ぜひ、本作品を手に取って衝撃の事実を確かめてみてください。

ちなみに、最近は料理をしながら本を読んでいるので、図らずともキッチンでこの本を読んでいたことに後々気付き、一人でニヤニヤしてしまいました。

吉本ばななの「キッチン」は非常に女性らしい柔らかく、暖かい作品です。

悲しい出来事があった人はぜひ読んでみてください。

それでは、Tchau, Tchau!

ボランティアランキング

にほんブログ村 海外生活ブログ 青年海外協力隊へ

にほんブログ村

Digiprove sealCopyright secured by Digiprove © 2018

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする