横山秀夫 「顔 FACE」

松本清張賞を受賞した「陰の季節」にも登場する婦警、平野瑞穂が主人公として活躍します。

男社会に生きる女性にスポットを当てたD県警シリーズの連作短編集です。

「顔 FACE」

あらすじ

「似顔絵婦警」として一躍時の人となった平野瑞穂だが、真実は警察の威厳を保つためのヤラセだった。

「だから女は使えねぇ」と面と向かって言われる男社会で苦しむ瑞穂。

しかし、小さい頃からの夢、そして婦警としての信念を貫き通そうと奮闘する。

新聞社に警察内部の事情を流しているのはだれか。女性を軽視する上司に苦しみながらも、女性だからこそ真実に辿りついた「魔女狩り」

「決別の春」では電話相談室に異動となり、最初にとった電話で流れたか細い声、「きっと私、焼き殺されます」。相談相手と徐々に打ち解けていく途中、衝撃の事実に気付いてしまう。

後輩が書いた似顔絵があまりにも犯人と似すぎている「魅惑のデッサン」。瑞穂と同じ扱いを受けているとしたら、絶対に許すことはできない。しかし、後輩は嬉しそうに言った。「私、写真なんか見て描いたんじゃありません」。

「共犯者」は一体誰なのか。銀行強盗の抜き打ち訓練を始めたタイミングで、別の銀行で本物の強盗が押し入った。あまりにもタイミングが良すぎるため、共犯者がいると予測し、瑞穂は独自に調査を進めるが…

ラストの「心の銃口」では強行班捜査係として事件を追う瑞穂。婦警にも拳銃携帯が認められた矢先、別の婦警が襲われ拳銃を奪われてしまう。女性軽視をする相棒と犯人を追い詰めるが、思いもよらない結末を迎える。

感想

ゴリゴリの汗が噴き出るような男社会で働く女性の辛さが、男である僕にも痛いほど伝わってくる作品です。

横山秀夫らしく重々しい世界が描かれていますが、逆にそれが謎を解き明かしたときの爽快感を倍増させてくれます。

平野瑞穂は逆境に立たされながらも、時には挫けそうになることもありますが、決して諦めずに物事の本質を見極めようとします。

その姿がとても応援したくなるんですよね。

刑事小説といえばやはり横山秀夫、さらには女性の目線で男社会を捉えられている小説はなかなかありません。

信念を曲げずにひたむきに生きる女性を応援したい人は、ぜひ「顔 FACE」を読んでみてください!

それでは、Tchau, Tchau!

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